Re: Stars

ますだ沼暮らし。

アイドルに認知されるということ。

果てしなく遠いようで、意外に近いアイドルとファンの関係。どこの世界も同じなんだなぁと、こちらの記事を読ませていただいて感じました。



私はK-popからジャニーズに逃げてきた人間です。別に無理やりジャニーズを好きになったというわけではないので語弊があるかもしれませんが、感覚的にはこの表現がいちばん合っている気がします。

K-popアイドルを追いかけていた頃は、ライブや舞台に通い、握手会、サイン会、ハイタッチ会、番組観覧、何でも参加しました。韓国にも会いに行き、出待ちもしましたし、直接プレゼントを渡して話したりしたことも。
実際に自分がどの程度認知されていたのかは分からない*1ですが、少なくとも周りのファンからは「認知されている人」と思われていたようです。知らない人から「知ってます」と言われたことが何度もあり…。本人から認知されているかも分からないのに、ファンに認知されているという恐ろしい状態でした。(追記:どうやら本人にもしっかり認知されていたようです。)

同じ時期に同じようにその人を追いかけていたファン同士はわりと仲よくやっていたのですが、中には同じファンを嫌う人*2や度が過ぎた追っかけ行為をする人、高額で良席を買う人*3もいて、私はそのような人たちとは関わらないようにしていたので、そういう意味で派閥のようなものはありました。

ファンになりたての頃は純粋に楽しかったライブも、次第に「誰々があの席にいる」「誰々がファンサをもらった」と分かるようになってしまって、逆に言えば自分もそう思われているんだろうなぁと感じて、ライブそのものを楽しむことができなくなってしまいました。
でも会いに行かないという選択肢はありませんでした。私は認知されること自体にそれほどこだわっていたわけではなかったので、どちらかというと周りのファンに対してのプライドやファンが1人でも多い方がいいだろう*4という使命感だったのだと思いますが、「行きたい!」というより「行かなくちゃ!」という気持ちを強く感じていました。

そんなことを何年かしているうちに、「好き」なのか「執着」なのか分からなくなってしまい、ある時、その生活を辞めることを決意したのでした。

その時はドルヲタ自体を辞めるつもりでいたので、こうしてジャニヲタをやっているのは失敗と言えるのかもしれませんが、ますださんのファンになった今、とても幸せです。
ますださんは、たとえファンサをくれることがあったとしても、私を認知してくれることは一生ないでしょう。それくらい遠い存在です。テレビの中の、ステージの上だけの、輝く存在でいてくれる。不思議なことに、それが何より幸せなのです。

自分の好きなアイドルに覚えてもらえる。自分のためにファンサをしてくれる。それを羨ましいと思う人は多いと思います。
でも私はもう「認知される」世界には戻りたくない。遠くに輝く星をずっと見守っていたいです。




*1:ファンサをもらったり、握手会で「久しぶり」と声をかけてもらったりすることはあったものの、明確に認知されていたのかは不明。

*2:ジャニーズでいう同担拒否

*3:基本的にはチケットが取れないということはなく高額を出さなくても良席で見るチャンスは多かったのですが、それでもダフ屋等から購入するファンはいました。

*4:グループの中で特に人気があるメンバーというわけではなかった為。