Re: Stars

ますだ沼暮らし。

後世まで伝えたい、きくちPのテゴマス話

きくちプロデューサーのツイッターで「テゴマスの話も」というツイートがあり、かねてから期待されていた『加藤いづみへきくちから』という番組が6月6日に放送されました。


フジテレビ系列『きくちから』

「FNS歌謡祭」「僕らの音楽」「MUSIC FAIR」など多くのフジテレビ音楽番組をプロデュースしてきたきくちプロデューサーが送るアーティストとの雑談番組。 この番組では、毎回1組~2組のゲストをお迎えし、きくちPがカメラのこちら側からカメラの向こう側のアーティストとざっくばらんにゆるりと雑談をしていきます。 今だから、この空間だからこそ聞き出せてしまう裏話満載のコアでカルトでマニアックなリアル雑談番組。(公式HPより)

加藤いづみさんは『MUSIC FAIR』のコーラス担当で、『水曜歌謡祭』*1にもコーラスとして出演されています。

そんな加藤いづみさんときくちプロデューサーが『加藤いづみへきくちから』で話してくださったテゴマスの話が、とても素敵な内容でした。

(以下、きくちプロデューサー=きくち、加藤いづみさん=加藤)
きくち「2011年に、いづみさんにコーラスをお願いするようになって。そうすると、わりと、お願いしてるけど、一緒に作っていく流れになるじゃん。よくキーの件で電話するじゃないですか。あるいは、どこでハモれるかハモれないか。キーが決まってる、だったらこの子の声域でどこだったらできる、できない。ハモだったらできる、できない、みたいな。ああやって作っていく感じの中で育てられていきますよね。まぁ、そのすごい中間点にたぶん、『MUSIC FAIR』のテゴマスの『恋の花咲かせましょ』*2があって。FUNK THE PEANUTS
加藤「あの辺りからね、テゴマスもハモったりとか」
きくち「あれ、だから、増田くんがあれで変わったじゃん」
加藤「そうかも」
きくち「あれ増田くんたぶん屈辱…絶対屈辱だよね」
加藤「なんか、手越くんは本当にハモとかも得意で、もちろん歌も上手だけど、高いとこもすごい出るし、“ここハモって”みたいにきくちちゃんに言われたら、“オッケー”みたいな。言われたら次ハモれる、みたいな。でもまっすーはちょっとハモが最初の頃、不得意で、最初ね、リハの時は私の声を(イヤモニで)耳に介したりして、それを聞きながら歌ったりして。でも本番前に、あれ、むちゃくちゃ、本番までに練習して」
きくち「そうだね。『MUSIC FIAR』の『恋の花咲かせましょ』そん時にあの、まぁ、FUNK THE PEANUT…浦嶋りんこさんだから難しいに決まってんだけど、それをこうやって声域で割り振ると、ここは手越がハモで、誰が主メロで、みたいな。あれか、HOME MADE 家族がいたんだよね、一緒に。増田が、増田のハモのところを何回やらせてもできなかったんだよね」
加藤「そう、最初(音を)取れなかったんだよね」
きくち「で、最後何回も何回もやって、諦めて手越に振ったら手越はすぐできるんだよね」
加藤「ああ、そうだった」
きくち「で、増田が、まぁ、うっすらとだけど、悔し涙を流した事件」
加藤「あ、そうなんだ」
きくち「リハでまっすーを泣かしちゃったことがあって。でもさぁ、そん時、増田は歌が抜群に上手いけど、音感はそんなによくないんだ、と。音を取れない感じなのかなって。歌が上手いと音感がいいって別の問題なんだって思うようになったんだけど、でもそれが2500回*3の時には増田くんはあそこまで育ってるわけじゃないですか」
加藤「そう!えっと…『奏』。『奏』と、あと西川くんの曲とか。とにかくまっすーは自分がハモがそんなにすぐ、手越くんみたいにヒュッとできるあれじゃないから、とにかく練習をしてきてくれて、“ちょっとコーラスをここに録らせてください”って自分のiPhoneとかで、ボイスメモで録って、それをね、次の本番の時までに、“僕お風呂とか入る時以外ずーーっと聞いてましたよ”みたいな。できたね本番、とかって言ったら、“いや、ホントお風呂入る時以外ずーーっと僕聞いてましたから”みたいな。いやぁ…この子いいなぁ…なんかね、この真面目さが」
きくち「そうなのよ。FUNK THE PEANUTの事件…事件っていうかあの時、ああだったのが、2500回ではさ、あんな頼もしい増田になってて、今は全然増田の音感が悪いとか欠片も思わないし、すごいなぁって思ったし、なんか」
加藤「うん、素晴らしい」
きくち「ちょっと、カッコいいし、キュンとくるよね」
加藤「そこでなんか目覚めちゃったんだよね」
きくち「うん、目覚めた。自分で闘った。だから、そういうことだと思うんだけどね。悔しくて涙が出てきちゃうようなことがあって次に上がってくんだよね。でもなんか、あれよ、そりゃあ私もそうだけど、みんな、増田くんね、可愛いし、まっすー好きかもしんないけど、手越はああ見えて練習してんのよ」
加藤「そうらしいことを聞いて」
きくち「2500回の時さぁ、手越練習してんの。手越、人前でやんないよね、増田くんと違って。あのね、あの子すっごい何から何まで素晴らしいし、歌もハモも音感もリズム感も素晴らしいし、すごくて、なんかチャラチャラっとしてるような感じに見せといて、練習してんのよ」
加藤「実は練習してるんだ。私もなんか、スタッフの方に、“いづみさん、手越さんが、どうしても一ヶ所確認したい、コーラスを確認したいそうなのでお願いします”とかいって、え、こういうことするんだ、みたいな。たぶん自分で完璧にやっておきたいんだなぁっていうのが。あの2人はすごい頑張って」
きくち「すごいねぇ。素晴らしいよね。大好き」
加藤「すっごい歌も上手いし」
きくち「上手いよねぇ」
加藤「歌も好きだし」
きくち「それこそさ、その『奏』はさ、初演の時にはあんな苦労したじゃん、『MUSIC FAIR』の初演の時には。テゴマスじゃなくてやって。すごい作り込んでさ、本番までドキドキしながらやったじゃん。あのドキドキ感はドキドキ感で素晴らしかったけど。それを2500回の時テゴマスはサラッとやっちゃうんだよね。ああ、こんな難しかったのをこの子たちはすぐできちゃうんだ。まっすーすごいじゃんって思って」
加藤「そう。実は覚えちゃうと、すごいところにね。表現力もすごくあるし」
きくち「そうやってものを作っていくっておもしろいですよね」

ますださんはダンスの振り付けを「なんとなく」では覚えられなかったり、新しいことを短期間でパッとできるタイプではないですよね。本人もそれを分かっていて、その分ひと一倍努力できる人。

ハモが不得意だったますださんが、今や水曜歌謡祭であんなに堂々と歌っているんだと思うと泣けてくるし、好きにならずにはいられません。…すでに十分すぎるほど好きですけどね。
ますださん本人は、努力してることを知ってほしいとは思っていないだろうし、ハモができなくて泣いてたなんて知られたくないだろうし、自分の性質がもどかしかったり、悔しかったりすることも多いのかもしれないけど、そうやって努力で輝く人の存在は、希望の光になるんだろうなぁって思います。
そしてそんなますださんの隣にいるのが手越さんでよかった。またテゴマスで歌番組に出演してほしいな。






*1:2015年5月20日放送分

*2:2011年2月12日放送。番組では『恋の花咲かせましょ』と言っていましたが、正しくは『恋の罠しかけましょ』だと思われます。

*3:『MUSIC FAIR 2500回記念コンサート』2014年1月30日、31日に大阪フェスティバルホールにて収録。